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【18.04.11】公共交通の形成計画には魅力のあるまちづくりの観点を…ひまわりバスの再編

公共交通の形成計画には魅力のあるまちづくりの観点を…ひまわりバスの再編

   少子高齢化や自家用車の普及で公共交通の利用者が減っている中、
豊明市は公共交通がいつまでも身近に在り続けるためと、まちが住
みやすく活力に満ちたものとするため、公共交通の必要性や役割に
ついて見直さなければならないということから、豊明市は「地域公
共交通網形成計画」を策定しました。計画のなかでは鉄道、タクシ
ー、バスを公共交通としていますが(タクシーの位置づけがどうか
は置いておき)、そのなかでも住宅地の中を走る路線を多く持つこ
とからひまわりバスに対する市民の関心は高いと思います。

 ひまわりバスは平成11年以降、路線やダイヤの変更を行いなが
ら年間の利用者数は16万8千人まで増加しており、ここ5年は連
続して増え続けています。ひまわりバスは他市への通勤通学や他市
町から来る方の利用より市内在住者が市内を移動することを想定し
た運行になっていて、狭隘な住宅地のなかまで入ってゆく路線であ
ることが最大の特徴だと思います。
 自宅から歩いてバス亭まで行けるので高齢者の外出支援に適して
いますが、住宅地の細い道をめぐってゆくことで距離のわりには時
間がかかり、本数が少ないことが利用者の不満になっていました。
日本共産党はバス予算を増額して台数を増やすよう求めてきました
が、地域公共交通網形成計画では3台の運行体制のまま大きくひま
わりバスの位置づけが変わることになっています。

 平成31年度からひまわりバスは「拠点連絡路線」という市内の
主要な場所(駅とか役所とかスーパーマーケットとか)をつなぐ役
割を果たすことになり、住宅地からひまわりバスのバス停までは区
と市が運営する「地域路線」のバス(ハイエースみたいな車両か)
が補完するという仕組みです。市のイメージを見ると紫の線なので
名鉄本線より南は前後駅から旧街道〜古戦場〜アオキスーパー前後
〜JA豊明栄を回る簡素な路線になりそうです。細い道が中心の住宅
地にあった車両にすることはよいと思いますが、運営主体が地域と
なると安定して担い手が確保できるかが大きな課題で、地域の負担
が重くなりバスの運行に支障がでることも考えられます。

 コミュニティーバスは活用してこそ意義があると指摘する専門家
がいますし、よりよいバス事業への市民参画は必須ですが、免許と
採算性を必要とする高度な事業を直に地域の自治会が行うのが公共
交通なのかはよく議論をするべきだと思います。また、そもそも傾
斜地で高齢者が歩きづらい場所に住宅地があるとか、バスや消防車
が行き来しにくい狭い住宅地をどうにかしないと問題が解決しない
のではないでしょうか。暮らしやすい魅力的なまちでこそ公共交通
も生きてきます。都市計画はそういった観点が必要だと思います。

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